空き家媒介、宅建事業者の負担適正化にも言及

国土交通省の社会資本整備審議会産業分科会不動産部会(部会長:中田裕康早稲田大学大学院法務研究科教授)は16日、33回目となる会合を開き、「空き家対策等に係る中間とりまとめ(提言)」案をまとめた。

 同案では、空き家問題の解消に向けた具体的な取り組みとして、「空き家対策推進のための基礎整備」、「発生予防」、「適正な管理」「マッチング・媒介機能強化」、「再生・リノベーション」、「地域における空き家の活用」「除却」「空き地の活用」「空き家に係る調査・分析や政策研究の充実」を挙げ、それぞれの課題や求められる取り組みについてまとめた。

 「発生予防」では、所有者が安心して総合的に相談できる人材育成支援、「適正な管理」では、所有者へのサポート体制の充実や行政を含めた関係者間の連携強化、「マッチング・媒介機能強化」では、空き家などの低額物件にかかる媒介でかさむ費用負担の適正化などを提言。また「再生・リノベーション」では、住宅としての活用に加え、宿泊施設やグループホームなどへのコンバージョンを進めることも重要であると指摘。用途変更が円滑に行なえるような建築規制の合理化、各種助成・支援制度の活用やクラウドファンディングの活用など資金調達の多様化についても求めている。

 部会では、必要な修正を加えた上、近日最終とりまとめとして公表する。

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