17年世界の商業用不動産投資額

ジョーンズ ラング ラサール(株)(JLL)はこのほど、2017年上半期の「世界の不動産投資額」に関する分析レポート(速報)を発表した。

 世界の商業用不動産投資額は、前年同期比と横ばいとなる2,890億ドル、17年第2四半期の投資額は1,500億ドル(前年同期比2%減)。世界的に経済の不透明感があるものの、不動産への投資需要は堅調だった。

 地域別にみると、第2四半期のアジア太平洋地域は、中国での活発な投資活動を背景に290億ドル(同3%増)に。EMEAは、ドイツ、オランダでの投資活動が堅調で、570億ドル(同1%増)に。アメリカ大陸の投資額は、640億ドル(同8%減)であった。

 日本は186億ドル(同10%増)、円建てでは2兆1,200億円(同11%増)。第2四半期の投資額は、75億ドル(同1%増)、円建てでは8,300億円(同3%増)となった。世界的に投資額が減少する中、日本の投資額は前年比で増加を記録した。同社リサーチ事業部長の赤城威志氏は「都心部と比較して、相対的にリスクの高い東京湾岸エリアを中心に大型オフィスの売買が成立し、今期の投資総額は前年同月比で4%上昇した。購入者別にみると、上場リートが取得額を減らす一方、私募ファンド・不動産会社が投資を活発化している。今後も、投資市場は活発な状態を維持し、17年の年間投資額も増加傾向に推移する」とコメントしている。

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