国土交通省は26日、主要都市の高度利用地地価動向をまとめた「地価LOOKレポート」(2016年第2四半期)を公表した。調査対象は東京圏43地区、大阪圏25地区、名古屋圏9地区、地方中心都市等23地区の計100地区。住宅系地区が32地区、商業系地区が68地区。熊本地震の影響で調査を休止していた熊本市内の1地区についても今回から調査を再開した。
当期(4月1日~7月1日)の地価動向は、上昇が88地区(前回89地区)、横ばいが12地区(同10地区)、下落が0地区(同0地区)。上昇地区が全体の約9割を占める状況に変化はなかった。上昇地区のうち、74地区が0~3%の上昇。住宅系では1地区、商業系では10地区が3~6%の上昇となった。また、「銀座中央」(東京都中央区)、「太閤口」(名古屋市)、「なんば」(大阪市)の商業系3地区が6%以上の上昇となった。
上昇地区の割合が高水準を維持している要因としては、大都市を中心としたオフィス市況の回復基調や大規模再開発の進捗などのほか、金融緩和等による良好な資金調達環境が不動産投資意欲が強いことも挙げた。
圏域別では、東京圏43地区では上昇が39地区(同41地区)、横ばいが4地区(同2地区)。大阪圏25地区では、上昇が24地区(同24地区)、横ばいが1地区(同1地区)。名古屋圏9地区は13期連続して全地区が上昇となった。地方圏23地区は上昇16地区(同15地区)、横ばい7地区(同7地区)だった。
住宅系32地区では、上昇が29地区(同28地区)、横ばいが3地区(同4地区)で、約9割が上昇。商業系68地区では、上昇が59地区(同61地区)、横ばいが9地区(同6地区)だった。