(一社)大阪府宅地建物取引業協会(会長:阪井一仁氏)は、今年8月に策定した「Osaka Takken Vision」に基づいた活動を開始した。
「Osaka Takken Vision」は、(公社)全国宅地建物取引業協会連合会が2013年に策定した「ハトマークグループ・ビジョン」の地域版。
正副会長、専門チーム、事務局職員など46名からなる検討会議メンバーが、9回にわたり議論したほか、若手会員などを対象にしたヒアリングなどを通じ、事務局や一般会員との共創を意識して中身を詰めた。
ビジョンでは、協会を「人・住まい・地域をつなぐ懸け橋」と位置付け、協会→会員、会員→消費者・社会、協会→消費者・社会の循環ビジネスモデルを策定。この実践に向け「地域貢献・地域守り」「スケールメリットをいかしたネットワークづくり」「情報発信」「組織強化」などに係る課題を掲げ、短中長期(1~3年)スパンで、具体的な行動計画に落とし込み「10年後の理想な姿」を目指す。
行動計画は数年単位で見直し、ビジョンそのものも10年スパンで見直す方針。
今年度は、地域貢献を目的としたスポーツ大会への協賛(ハトマークカップ)などが具現化しているほか、消費者セミナーの開催やTVCMの放映なども検討課題としている。
また、15支部の地域別活動に加え、「業態別」による支部やグループの創設も課題としており、同業態の会員による「協会内フランチャイズ」の構築や、独自のキャリアマスター制度創設などを、3年以内をめどに具現化していく方針。すでに、大阪中央支部で業態別での活動に着手、タウンマネジメントなど次世代ビジネスモデルをテーマにした研修を11月に開催するという。
12日会見した阪井会長は「これまで協会にはビジネスモデルなど存在せず、協会活動に対する会員の意識や地域の共感もほとんどなかった。
ビジョンを策定して終わりにならないよう、会員や職員との議論で共感してもらえるものとした。執行部が変わっても継続し、風土としていく。業態別の活動については、大手他社が専門性を高める中要望が強かったもの。専門特化しスキルを高めることで生き残りが可能となる」などと抱負を語った。