(一財)土地総合研究所は17日、「不動産業業況等調査結果(2016年10月1日時点)」を発表した。
四半期に1度、三大都市圏および地方主要都市の不動産事業者を対象に、業種ごとのアンケートを実施。経営状況を指数化している。
今回の不動産業業況指数は、住宅・宅地分譲業が17.2(前回調査比13.1ポイント低下)となり、悪化したものの15期連続でのプラス水準となった。
不動産流通業 (住宅地)は、マイナス6.7(同4.7ポイント上昇)となり、3期連続のマイナス水準。ビル賃貸業は10.4(同1.7ポイント上昇)で、10期連続のプラス水準となった。
業種ごとの調査結果では、住宅・宅地分譲業では、「用地取得件数」がマイナス6.9(同32.5ポイント上昇)、「モデルルーム来場者数」はマイナス23.3(同5.7ポイント低下)、「成約件数」はマイナス14.5(同0.2ポイント低下)、「在庫戸数」は29.4(同3.9ポイント低下)。「販売価格の動向」は35.5(同7.4ポイント低下)と大きく下落したが、12年7月以降、販売価格が上昇したとする回答が下落したとする回答を上回っている。
不動産流通業(住宅地)は、マンション(中古等)の「売却依頼件数」はマイナス29.5(同6.5ポイント低下)。「購入依頼件数」はマイナス21.3(同1.9ポイント低下)、「成約件数」はマイナス32.3(同6.0ポイント上昇)、取引価格は7.4(同4.3ポイント低下)となった。売却依頼、購入依頼、成約は減少傾向に、取引価格は上昇傾向にあるとの見方が多い。
戸建て(中古等)は、売却依頼件数マイナス21.9(同2.9ポイント低下)、購入依頼件数マイナス15.6(同1.9ポイント上昇)、成約件数マイナス31.7(同変化なし)、取引価格6.9(同1.0ポイント低下)となった。
ビル賃貸業は、「空室の状況」が15.2(同4.2ポイント低下)で、空室は減少傾向にあるという見方が多い。成約賃料動向は23.8(同1.2ポイント低下)となり、11期連続のプラス水準。成約賃料が上昇傾向にあるとの見方が続いている。
なお、3ヵ月後の経営状況の見通しは、住宅・宅地分譲業はマイナス8.6(同5.6ポイント低下)、不動産流通業(住宅地)はマイナス6.7(同3.1ポイント上昇)、ビル賃貸業は0.0(同4.3ポイント低下)となった。