国土交通省は25日、主要都市の高度利用地地価動向をまとめた「地価LOOKレポート」(2016年第3四半期)を公表した。
調査対象は東京圏43地区、大阪圏25地区、名古屋圏9地区、地方中心都市等23地区の計100地区。住宅系地区が32地区、商業系地区が68地区。
当期(7月1日~10月1日)の地価動向は、上昇が82地区(前回88地区)、横ばいが18地区(同12地区)、下落が0地区(同0地区)。上昇地区が全体の約8割を占める状況となった。
上昇地区のうち、70地区が0~3%の上昇。住宅系では1地区、商業系では9地区が3~6%の上昇となった。また、「太閤口」(名古屋市)、「なんば」(大阪市)の商業系2地区が6%以上の上昇となった。
上昇地区の割合が高水準を維持している要因としては、大都市を中心としたオフィス市況の回復基調が継続していることや大規模再開発事業の進捗ほか、訪日客による購買・宿泊需要が引き続き高水準にあることなどを背景に、金融緩和等による良好な資金調達環境により不動産投資意欲が引き続き強い状態であることなどもその要因として挙げている。
圏域別では、東京圏43地区では上昇が33地区(同39地区)、横ばいが10地区(同4地区)。大阪圏25地区では、上昇が24地区(同24地区)、横ばいが1地区(同1地区)。名古屋圏9地区は14期連続して全地区が上昇となった。地方圏23地区は上昇16地区(同16地区)、横ばい7地区(同7地区)だった。
住宅系32地区では、上昇が23地区(同29地区)、横ばいが9地区(同3地区)で、約7割が上昇。商業系68地区では、上昇が59地区(同59地区)、横ばいが9地区(同9地区)だった。