(公社)全国宅地建物取引業協会連合会はこのほど、国土交通省に対して「平成30年度税制改正及び土地住宅政策に関する提言書」を提出した。
税制関係では、新築住宅の固定資産税の減額措置、不動産取得税に係る特例措置、買取再販の住宅用家屋における登録免許税の軽減措置など、適用期限を迎える各種税制特例措置の延長を要望。既存住宅流通・リフォーム市場活性化のため、中古住宅の買取再販に係る不動産取得税の特例措置について、住宅の敷地に係る軽減措置創設も求めた。
また、平成28年度税制改正で新設された「空き家の譲渡所得3,000万円特別控除」については、相続時から3年以内という適用期限の要件緩和や、相続開始の直前に、被相続人が老人ホームや介護施設に入っていた場合も特例対象とすることを求めた。このほか、住宅ローン控除等の要件の緩和、住宅ローン控除の二地域居住住宅への適用、「都市のスポンジ化」対策のための制度創設に伴う税制上の特例措置の創設なども盛り込んだ。
一方、政策提言では、空き家や既存住宅流通活性化に向け、空き家等の低額物件に係る媒介報酬の見直しを引き続き提言。空き家所有者に係る固定資産税情報を宅地建物取引業者に開示する仕組みの構築も要望した。また、定期借家制度については、居住用建物について当事者が合意した場合は普通借家から定期借家への切り替えを認めることや、契約締結の際の事前説明義務の廃止を求めた。