(一社)不動産協会は、12日理事会を開催し、2018年度税制改正要望について決定した。
経済の好循環を支える税制として、「土地固定資産税の負担調整措置の延長等」や「新築住宅に係る固定資産税の軽減特例の延長」、「居住用財産の買換え・売却に伴う特例の延長」などを挙げた。
「土地固定資産税の負担調整措置の延長等」については、商業地などににおいて負担調整措置という緩衝材がないと、地価の上昇が直ちに中小企業を含む事業者の増税につながり、経済の活性化や地方創生等の取り組みを阻害する恐れ等があることから、「土地固定資産税の負担調整措置の延長(負担水準60~70%据置措置等)」、「条例減額制度の延長(負担水準上限引下げ、税額1.1倍上限)」、「地価上昇に伴う負担増の軽減」を要望する。
また、時代を先取りするまちづくりの推進税制として、「国家戦略特区に係る特例の延長・拡充」や「都市・地域の活性化をはかり地方創生を推進するための支援措置の創設」、「働き方改革を実現するための支援措置の創設」などを盛り込んだほか、「新築住宅に係る固定資産税の軽減特例の延長」や「居住用財産の買換え・売却に伴う特例の延長」なども引き続き要望していく。
理事会後に会見した同協会理事長の菰田正信氏は、「日本経済は、緩やかな回復を続けているものの、力強さに欠けている面もある。デフレから脱却し、力強い成長を遂げるためには、引き続き都市・地方の活性化を図ることが重要。また、人口減少、少子化・高齢といった社会構造の変化の中、時代を先取りした取り組みをしていきたい」 と語った。