(株)帝国データバンクは14日、「2018年の景気見通しに対する企業の意識調査」の結果を公表した。
17年の景気動向および18年の景気見通しに関する見解についての調査。11月16~30日、全国2万3,212社を対象に調査を行ない、1万105社から回答を得た。
17年、景気が「回復」局面であったと回答した企業は21.2%で(前年比15.5ポイント上昇)となり、4年ぶりに2割台となった。このほか「踊り場」は49.0%(同4.9ポイント低下)、「悪化」は9.2%(同10.1ポイント低下)。「悪化」が1ケタ台になったのも4年ぶり。
18年の景気見通しについては、「回復」局面と見込む企業が20.3%(同9.3ポイント上昇)と、こちらも4年ぶりに20%を突破した。「踊り場」は40.4%(同2.5ポイント上昇)、「悪化」は12.3%(同7.7ポイント低下)となり、期待感がにじむ結果となった。
回復を見込む企業からは、「東京五輪前のインバウンド効果で内需拡大が図れる」などといった五輪期待の声が多く上がるほか、好調な業界からの設備投資への期待も大きかった。一方で、「悪化」を見込む企業からは「イギリスのEU離脱や日銀総裁任期満了などマイナス材料が多い」、「人手不足が深刻化している」といったコメントが得られた。
18年の景気への懸念材料として最も多く上がったのは「人手不足」で、47.9%(同19.5ポイント上昇)だった。2番目は「原油・素材価格の上昇」が40.0%(同11.5ポイント上昇)と、いずれも急激に上昇した。